モンゴル1部リーグへ移籍
昨シーズン、タイDivision 2のBTU UNITEDに所属しておりました金城寛大とモンゴル1部リーグのFC ?ULAANBAATARとの契約を完了いたしました。
この度、金城が契約したFC ULAANBAATARは2010年に設立されたクラブでモンゴルの首都ウランバートルに本拠地を構えています。FC ULAANBAATARは設立されてすぐ、北朝鮮代表選手など実績のある外国人選手を獲得し、2011年にはリーグ戦で優勝するなどモンゴル国内では強豪と言われるクラブです。
10チームが参加した昨シーズンは6位とふるいませんでしたが、王座奪還に向けて今シーズンに懸ける意気込みは大きくなっています。
モンゴルの首都ウランバートルは同国人口の半数が住むモンゴル最大の都市です。標高約1300mの高地に位置し年間の平均気温はマイナス0.1℃にしかなりません。1月の平均気温はマイナス21.7℃と世界の首都の中で最も低いものとなっています。
夏の期間でこそ平均気温は17℃ほどに上がりますが、屋外でサッカーができる期間というのは1年間を通して限られています。そのためリーグ戦は4月末から9月頃の短期間に行われるという少し珍しいレギュレーションとなっています。
モンゴルリーグは1974年に創立された歴史のあるリーグです。ここ近年では日本人を含む外国人選手の獲得も活発となり、今後さらなる盛り上がりが期待されるリーグです。2017シーズンには昨シーズン王者のエルチムを含め数チームのクラブが日本人選手を獲得したことも発表されています。
タイで苦しんだ海外での1年目
金城は大阪府出身23歳のストライカーです。日本体育大学を卒業後、2016シーズンよりタイDivision2のBTU UNITEDでプロとしてのキャリアをスタートしました。
大きな身体と恵まれたフィジカルを生かしたアグレッシブなプレースタイルが持ち味の金城。もともと持つストライカーとしての鋭い得点感覚が評価されタイでは契約に至りました。そして、ストライカーだけでなくチームに必要があればボランチやその他のポジションでもプレーし、新しい場所で自分のプレーの幅を広げてきました。
しかしその中で大きな葛藤もありました。初めて感じるプロとしてプレーする難しさ、外国人としてプレーするという事、通じない言葉、文化の違い、思うような結果がなかなか出せない中でそのような葛藤は次第に大きくなりました。
自分の得意なポジションで勝負できないもどかしさ、そしてそれを監督やチームメイトにうまく伝えられないもどかしさ。
海外でプレーすれば多くの選手が感じる壁。
しかし金城はそんな状況でも常に前向きにチャレンジを続けてきました。最初は難しかったコミュニケーションもタイ語をだんだんと覚えることで少しずつ改善されました。
海外で活躍できるかできないか、それには環境に適応する能力というのがとても大事な要因です。その点において金城はとても適応能力が高く、言葉、コミュニケーション、文化、プレー。あらゆる違いにも柔軟に対応し、自分を変化させ成長ができる選手です。
タイでの1年目は彼にとって納得できるものではなかったかもしれません。でもそれは必ず次に繋がる1年だったはずです。
新天地での新たな挑戦
金城にはFC ULAANBAATARのエースとして、チームを引っ張る存在として活躍することがチームからは期待されています。
モンゴルはFIFAランキングでは197位。まだまだ発展途上のリーグです。しかしプロの世界で簡単に勝てる場所なんて存在しません。
金城自身2カ国目となるモンゴルの地で、自分をさらに磨き、チームの上位進出の力になって欲しいと思っております。そしてチームを導いたその先に、金城自身の夢へと続く道が見えてくるはずです。