埼玉SNS選抜マドリード遠征⑤

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12/27 7:30

朝食を取りCD CANILLASの本拠地となる会場へと向かった。

-予選グループA第1試合-

海外の初の真剣勝負、前半、空気に飲まれてか、全選手足取りが重くボールが足に付かない。

相手の球際の強さ、朝の気温の低いピッチではボールはスリッピー、思い通りに行かないなか必死にプレイするが攻め手に欠ける。15分、とうとう相手に技有りミドルを決められ先制を許し、そのままハーフタイムに入る。

昨日の練習試合での動きは何処に?

勝つ気はあるのか?

気持ちを切り替えて後半スタート。

システムを変更し、前からボール奪いに行き少しづつリズムを取り戻す埼玉SNS選抜。

サイドを崩したヒロトからの折り返しをコウタロウが右足を振り抜き嫌なムードを一気に変える同点ゴール。

息を吹き返す。

大会の初戦、後の試合を占う重要な一戦。

選手の入れ替えをリズム良く行い徐々にチームが一つに。

試合時間残り5分、直接狙える位置からフリーキックを得た。

キッカーはキャプテンのイブキ。

鋭いキックは弧を描き、相手長身キーパーも届かず、直接ゴールネットを揺らした値千金の逆転ゴール。

ベンチもピッチ上の選手も歓喜の瞬間を共有。

しかし試合はまだ続く。

残り4分、前からのプレスを果敢に繰り返しプレッシャーを与える。

カニージャス、万事休す。

そのまま終了のホイッスルが鳴り響いた。

前半:CDカニージャス

後半:コウタロウ(ヒロト)、イブキ(FK)

「FITA埼玉SNS選抜」 2ー1 「CD CANILLAS」

-予選グループA第2試合-

この試合に勝てば予選リーグ1位通過が決まる中、1試合目の前半と同じ苦労を繰り返さぬよう集中して試合に入った。

変わらず、日本の武器アジリティを生かした前線からのプレスで序盤から相手を混乱させる。ジュンが中盤から抜け出しレアルの足元に、絶妙なファーストタッチコントロールから自然なモーションで一閃。

前半4分、レアルが均衡を破った。

勢いに乗り始め、続く前半7分、ジュンが蹴るコーナーキックをオウガが頭で合わせ2点目。

前線のプレスがハマり、ケイがボールを奪取。スペースに走ったカイルに丁寧なパスでお膳立て。キーパーとの一対一をカイルが落ち着いて押し込み追加点。

しかし前半終了間際、ディフェンスとキーパーの間に抜けたボールを相手FWに押し込まれ失点。

3-1で前半を折り返す。

後半もペースを握ったまま4分にヒロト、10分にジュン、13分にイブキが得点。

グループリーグ1位での通過を決めた。

前半: レアル(ジュン)、オウガ(ジュン)、カイル(ケイ)、相手

後半: ジュン、イブキ、ヒロト

「FITA埼玉SNS選抜」 6-1 「ELITE TALAVERA」

準々決勝はグループCの2位、スペインリーグ1部に属するチームの下部組織、CDレガネスとの対戦が決まった。

ランチを挟んでミーティング。

羞恥心の薄い怖いもの知らず年代の少年達。

スペイン人相手に臆する事もなく、すれ違う相手にはお約束の「Holla !!」。

大会での頭角を表し始めたFITA埼玉SNS選抜。

他のチームの親御や指導者、周囲からの見る目も変わる。

サッカーが全ての国と言っても過言ではないスペイン。

実力と結果次第でこちら側に対する扱い、対応の質、眼差しが分かりやすく変動する。

選手や我々スタッフの居心地は上々だ。

上位トーナメント。

ここからが本当の真剣勝負。

負ければ、「その他」下位のチームと変わらない。

日本でのセレクションで勝ち残った誇り。

遠征に参加したくてもチャンスを逃した選手達の為にも、

日本サッカーを代表する土地「埼玉」の底力を見せる時。

16:00 準々決勝 (グループA1位 対 グループC2位)

厳しいトーナメントになると、ヒーローが生まれるチームに軍配が上がる。

CDレガネス戦でヒーローが現れた。

これまでも良い動きを見せていたアタッカーのヒロトがとてつもない集中力を発揮、「アスリートゾーン」に入った。

前半4分、左サイドを抜け出し2人を交わす。キーパーの出鼻を挫くタイミングでの技有りシュートが枠を捉え先制。

前半8分、中盤、良い形で前を向いたヒロトを止められるディフェンダーはCD レガネスに存在しなかった。ドリブルで2人を交わしミドル。早い時間で追加点2点差。

味方とは言え、ベンチからは「なにアイツ。スゲエ!」

そのままハーフタイム。

2点差、サッカーで一番怖いシチュエーション。

全員で戦おう。

もう1人、ヒーローが生まれた。

シンタが、ヒロトと同じく一つ一つのプレイに無駄が無くなりゾーンに入った。

ここまで本人も、なかなか納得の行くプレイができずにいたが、大事な試合で能力を発揮。直説フリーキックのチャンス。キックに自信のあるジュンが狙ったボールはクロスバーに直撃。その難しいこぼれ球をシンタが爪先で器用に押し込む。

「うおー、コーチ!シンタが神になり始めてます!」

残念ながらアウェイの笛(?)に助けられたCDレガネス。

シンタが試合を決定づけたと会場全体がどよめいたワンプレイはオフサイドの判定。

しかし、FITA埼玉SNS選抜の士気は、さらに高まった。

両チーム、選手の交代も激しくなり次の一点がゲームの鍵を握る。

リードを上手く利用し時間を使いながらプレイ。

時は刻一刻と過ぎ、タイムアップ。

「FITA埼玉SNS選抜」 2-0 「CD LEGANES」

3連勝で初日を終えた。

準々決勝、負けていたら、気温も下がり始めた夕方にもう1試合、という嫌なスケジュールをも断ち切った。

明日は準決勝。

相手は「アトレティコ・マドリード」

ここからは戦う気持ち、冷静さ、したたかさ。

そして、サッカーの女神を味方に付けたチームが、勝利の歓喜に包まれる。

さあ、サッカーを少し忘れて、はしゃいで、ホテルでしっかり休んで明日の準備をしよう。