FW起用に応えるスーパーゴール

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味方のヘディングでの落としに反応した菊池はゴールに背を向けた状態から体を投げ出し右足を振り抜いた。

1部リーグでの初となる今シーズン、ソルティーロ・アンコールFCは得点力不足に苦しんでいた。モンテネグロから活躍の場をカンボジアへと移し、初めての東南アジアでのプレーをする菊池は日本ともヨーロッパとも違うサッカーの中でもがきながらも、ハードなディフェンスと献身的なプレーで中盤からチームを支えていた。

しかし、どんなに必死で守ってもボールの収まらない前線、ゴールが遠く感じられた。そこでストライカーに抜擢されたのが守備的ミッドフィルダーを主戦場としていた菊池だった。

そしてストライカーとして出場した2戦目、相手は強豪アーミー。

攻勢を強めるソルティーロの攻撃を菊池が見事にゴールに結びつけた。

「やっぱり中盤の守備が自分の最も大きな武器。守備の方が好きです。それでもチームの中で与えられた役割を果たしたい。外国人として結果を出したい。」

そう語る菊池の見事なオーバーヘッドゴールだった。

試合はその後、逆転を許し敗れはしたものの、菊池はこのカンボジアでの初ゴールで自らの新しい境地を開こうとしている。

場所が変われば、自分が変わらなければならない、必要とされることが変化することもある。そういった中で、これからの菊池のさらなる進化が楽しみである。