東南アジアサッカー それぞれの挑戦

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サッカーと一言で言っても場所や環境が違えば、その様子は驚くほど変わる。日本では “サッカーとはこういうものだ”と信じていた価値観は、外に出てみると、ただそれ以外を知らなかっただけだと分かるだろう。それに気づけるだけでも海外に出るということは価値のあることだと言える。

サッカーの違いだけではない。文化、習慣、言語、あらゆる違いを受け入れることはそれだけで自分の枠を広げ、視野を開かせてくれる。そこから得られるものは必ずサッカーにも還元されるはずだ。


Photo by Nan FC

タイリーグ4北部、ナンFCでプレーする吉田直弘。

プロとしてのスタートをタイで切るも、2017シーズンのトライアウトでは契約するチームが見つからずニュージーランドへ。ニュージーランドの1部リーグを経験し、今シーズンタイリーグに再び挑戦中。

シーズン開幕直後はベンチスタートが続くも、スタメンの機会を得たカップ戦で監督の期待に答えるパフォーマンスを見せるとその後はスタメンに定着。チームも3位につけるなど、昇格に向けて好調を維持している。

「ニュージーランドでは1部リーグでしたが、練習は毎日ではなくアマチュアという感じでした。その点、タイでは毎日トレーニングしてサッカーだけで生活するという、プロとしての自覚を持ってプレーできています。チームは3位ですが内情はなかなか難しく。オーナーが代わったり、そのおかげで選手や監督の練習ボイコットがあったりとチーム内は色々大変な状況になっています。

ですが、今度のカップ戦ではタイリーグで首位のトラートFCと試合なので個人的にはそこでやってやろうと思っています。タイで実績のある日本人選手相手にどこまで自分ができるか。絶対に勝ってやるという気持ちでぶつかりたいと思っています。」

Photo by Svay rieng FC

今シーズンからカンボジア1部の強豪スバイリエンFCに移籍した小林大介。タイリーグ3から、念願だった1部リーグへの移籍を果たした。先発メンバーとしてのポジションも確保するもチームとしての調子は上がらずリーグ戦では8位と苦しい戦いが続いている。

「1ゴール取ることができたのは一安心しました。しかしチームとしては怪我人も多く、監督の求めることも選手たちがなかなかピッチで表現することができずに、毎試合苦しい試合が続いています。前線はアフリカンの選手が出ていますがなかなかゴールが決まらないので、自分も外国人として得点を狙っていきたいですね。」

Photo By Svay rieng FC

 

環境が変われば、そこには必ずストレスや上手くいかないことが出てくるものだ。それを無くすことはできないが、どう対処するかはその人次第だ。そしてどう向き合うかでそれは必ず自分の力にすることができるはずだ。

今いる場所から自分が望む場所に行くためには、勇気を出して一歩踏み出すこと。そしてその中で自分にどれだけ向き合えるかにかかっている。そのために海外という場所は絶好の環境だと言える。そういった環境で成長していける本当の強さを持った選手に、道は開かれていくのだろう。